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3週間の日本での夏休みから帰国して一週間。時差ぼけもとれて、撮ってきた写真をようやく整理することができた。実家のある名古屋から、大阪・北海道・東京・岐阜と回り、なつかしい友人に沢山会えたのがハイライトだったのはもちろんだけど、それを除けばなんと言っても「食べる」旅だったと、何十枚もの食べ物写真が物語っている。各地で朝昼晩、本当によく食べた。日本はどこで何食べても、まずハズレがないからいい。ファミレスで食べたジャンバラヤさえかなり美味しかったし(笑)。
しかしなんといっても、食と言えば北海道!親友の帰省に便乗して果たした初上陸、大好物の海鮮など思いっきり食べるぞー、と意気込んで乗り込んだ。 名物イカ刺、朝市のいくら・甘海老・ホタテの3色海鮮丼、行列のできる店の濃厚みそラーメン、毛蟹、アユや赤魚などの珍しいお刺身、メロン、牧場のソフトクリームまで、すべて本当に美味しくて感動の連続。おまけに親友のお父様が趣味でやっている畑で取れたての、新鮮野菜やブルーベリーもたくさんいただく。ああ極楽。 そして極めつけは、フェリーで足を伸ばした奥尻島での衝撃体験。 奥尻島といえば津波被害くらいしか浮かばないと思うけど、実は『ウニとアワビの楽園』だなんてみんな知ってた?聞けばアワビは養殖技術により一年中食せるようになったけど、ウニは7月中旬から8月中旬の漁期のみ堪能できるとか。 タイミングは完璧。私達は期待に胸を膨らませ、インターネットで適当に選んだ民宿『おぐろ』さんへと向かった。 ごちゃごちゃ説明しなくても、写真を見たらわかると思う。ウニをたくさん食べれるとは聞いていたけど、たくさんのケタが想像を絶していた。ちなみにこれ、夕食のコースで出る生ウニの鉢を平らげたあとの、おかわりの『すくいウニ』(すくい豆腐みたいに匙ですくって食べるから勝手にそう命名)。何も知らずに見たら「このオレンジの物体は何?」と思ってしまうほどの、普通じゃありえないサービング。木板にうやうやしく並んでいたり、軍艦巻きで海苔に巻かれているアレとは時限が違うでしょ。生ウニを好きなだけごはんにのせて、ごはんよりウニが多いウニ丼を作る。それを何度も繰り返しても食べきれない。お吸い物にも大量のウニ。信じられない!もちろんアワビのお刺身や丸ごと焼いたのも食卓に並んで、それも涙ものの美味しさなんだけど、この衝撃のウニ体験は別格だった。 実はこの日は私のウン回目の誕生日。もちろん、これまでの人生で最高に贅沢なバースデーディナーである。「んーっ」とか「はぁー」とか言葉にできないため息ばかり出てしまう、感動の食卓。母に選んでもらって持参したワインとともに。ああ頑張って生きてきて良かった。日本人に生まれて良かった。 朝食にも朝取れたてのイカ刺に加え、美人のおかみさんが「食べなさぁい」とすくいウニを出してくれる。眠気もふっとぶ。そして2度目の夕食は噂に聞いていた『ウニ鍋』。これ、表面に薄くのってるだけじゃなくて、下にも沢山沈んでいるんだよ。火が通ったウニはホクホクしてこれまた美味しく、生より沢山食べられる。もちろん鍋の中は他の魚介類もいっぱい。そのだしはめくるめく美味しさで、もう食べれない!と思っていたのにどんどんいただいてしまう。コレステロールが一瞬気になったけど、一生ものの体験だからこの際とことん食そうとまた箸を取って・・・。 これを読んで奥尻に行きたくなった方、自信を持ってお勧めします!そしてぜひぜひ『おぐろ』さんへ行って欲しい。旦那さん(イカ漁)も、お義父さん(ウニ漁)も漁師のお宿。フェリー乗り場を降りてすぐだし、館内もとても清潔。なによりおかみさんが、とっても優しくて美しくて素敵な人。本当にお世話になりました。出発の日は彼女の誕生日で、おめでとうございます!またきっときます!と別れを惜しんだ。 彼女のホスピタリティが、私達の旅を完璧なものにした重要なスパイスだった。 素敵な出会いに心から感謝。 さて奥尻島には他に何があるのかというと、正直言ってあまりない。海岸線をドライブして様々な「岩」を見るとか、津波館を見学するとかしても半日もあれば充分。夏休み真っ只中だというのに人通りもまばらで驚く。北海道からフェリーで2時間かかる島だという行きづらさがネックなのかな? でも海はものすごく青くて綺麗!日焼けが怖くて海ではあまり泳がない私も、帰る日には我慢しきれず飛び込んだ。おかげで人生最大の日焼けをしてしまい、これは10年後のシミとなって現れるんだろうけど、そんなことも気にならないほど気持ち良かった。 そして泳いだ後の締めくくりランチは、これも奥尻で採れるというツブ貝を使った『ツブ丼』。玉ねぎと甘辛く煮たツブ貝がどっさりのっていてこれまた絶品。最後まで食べてばっかりだったけど、最高に美味しくて気持ちいい、奥尻島の休日だった。 北海道以外の土地でも、連日連夜美味しいものを食べ続けて『美味しい国、日本』を実感。美味しいものを食べれば誰もが笑顔になれる、幸せになれる。アメリカや、旅行したヨーロッパやアジアにも美味しいものはたくさんあるけれど、日本人である私はやっぱり日本がダントツ一番だと思う。そんな幸せな国に今住んでいないのは残念だけど、美味しいものを求めてこれからはもっと頻繁に帰ろう・・・そう強く思った夏だった。
by chewyY
| 2005-08-27 15:22
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